mayyuu2358のブログ

日々の教室をおもいつくままに書いています

桃太郎

誰でも知っている、昔話の桃太郎。

桃から生まれた桃太郎が、キジ、サル、犬を連れて鬼ヶ島へ行き鬼の宝を持って帰るというお話です。

 でも、これは明治になってからのお話、江戸時代の「桃太郎」は桃から生まれていないのです。桃を拾って食べた老夫婦は、桃の霊力でな~んと!若返るのです。

だから、当然子どもを作ることができるわけです。そこで生まれたのが桃太郎、

つまり、このころは、大人向けの物語だったわけです。

しかし、明治ともなり、子どもの道徳に使われるようになると、桃太郎は桃から生まれることになります。

 鬼が悪いことをしたというのも、書かれてないので、福沢諭吉も「ひびのおしえ」の中で、「桃太郎が鬼の宝を奪って、持ち帰るのは盗人だ!」と書いています。

 いろいろな人が桃太郎の話を書いています。芥川龍之介の桃太郎も、なまけものでケチで、残虐に鬼をやっつけることになっています。

 そこで、今回は、この「桃太郎」のお話を現代に置き換えて創作のお話に挑戦してもらいました。

 鬼はなんだろう? 正義とはなんだろう? そんなことを書く前に話し合いながら始めました。

アンパンマンはね、かわいそうだよ。愛と勇気だけが友達なんだよ。やだよ、オレ。」

 ウルトラマンは正義かなあ、いっぱいビルこわすし」とか、いろいろ……

 「桃から生まれなくていいの?」「名前、MTRにするよ」とはじめはみんな、ペンを持ったまま、白い紙を見つめたり、お隣の子の書いてるところをのぞきこんだりして

創作に臨んでいました。

 現代版:桃太郎

   ① スーパーのエレベーターの横のガチャから生まれた桃太郎。

 あっと言う間に成長して脱走します。そして・・・ある日、国会の前に裸で登場。

「オリンピックはやめろ~」と叫んでいたのがテレビに映ったという話。

   ② 人間に乱雑に使い古された電化製品のゴミ捨て場。そこからなぞの気体が生まれます。「うらみ」のかたまりの気体は、どんどん成長し人間に仕返しをします。

人間から幸せを奪っていく…… でも、気体の気持ちは一向に幸せにはならない。

やがてふっと消えていき、あとには何も残らない。

   

  「うらみ」は桃太郎、鬼は人 なんですね。みんなの想像力に脱帽です。

ほかにも、いくつかありました。ここではこの二つを紹介しました。

 正義という言葉は、絶対的なもので反対の余地がないものに見えるけれど、それを

あまり振りかざすのはとても危険。今は正義があっちにもこっちにも。

 

 

 

きりん

「キリン解剖学」 最近、一番面白かった本です。

まず、タイトルをみるとハードな本というイメージです。そして次に著者が女性しかも若い!ということでびっくりでした。

 

       f:id:mayyuu2358:20210308150318j:plain

 

 筆者は小さいころからキリンが大好きだったらしいのですが、ずっとキリンの研究者になろうと思い続けたわけではありません。

ただ、「ずっと好きだったもの」を考え続けたとき、生き物!だということ、そして

特にキリンだったことがきっかけになります。

 キリンは大きな大きな生き物です。キリンを研究するときはキリンを調べることが

必要です。キリンはいきなり一頭を解剖するわけではありません。ばらばらにした遺体をひとつずつ、大切に調べていくのです。

 動物園で亡くなったキリンをまず、いただくこと、それを大切に調べていくこと、

そうするうちにキリンの行動学でわからないことがいっぱい出てくるのです。

彼女はそれをあきらめずに、ずう~~~っと調べていきます。

 一頭ずつに向き合い、愛情をもって話しかけながら研究していく。何年もかけてです。

 その姿勢にまず、脱帽です。解明されていなかった頸椎と胸椎の関係をついに解明し

論文が認められます。ここまででホットします。

 筆者と一緒になって、読み進んでいくうちにキリンが好きになりました。

今度動物園に行って、キリンをみたらきっといままでとは違う見え方がするでしょう。

「自分の力ではどうにも変えられないことはきっと世の中にたくさんある。大事なのは壁にぶつかったそのときに、手持ちのカードを駆使してどうやって道を切り開いていくかだ。…」

 私よりうんと若い方から教わった気がします。

もう、疲れたなあと思うとき、もう、面倒くさいなあと思うとき、

「知識は生活を豊かにし、目にとまるものに価値を与え、新たな気づきを生み、日常生活を輝かせてくれる。」

 この本から、キリンという生き物を通して語りかけてくる言葉に力づけられました。

    きりん

    きりん

    だれがつけたの?            

    すずがなるような

    ほしがふるような

    日曜の朝があけたような

           (後略) まど・みちお

 

 

         f:id:mayyuu2358:20210308153409j:plain

 

 

 



箱の中

「箱」という課題を出してみました。

私の目の前にはポッキーの箱、ペンケース、私の足はコタツの箱の中。

100円玉だけ入っているブタの貯金箱。

そして、四角い部屋の中でカタカタカタとパソコンという箱を開いているわたし……。

 

そう考えているうちに、みんなにも「箱」のことを聞いてみようと思いました。

「箱」の役目、機能、種類、などなどです。

役目:収納、片付け、隠すもの(テストの悪い点を下に)まとめて運ぶ、まとめて消す

なんていう意見も出てきます。

じゃあ、見えない箱は? しばらくして………教室、学校、国、県、地球、家族とか

出てきます。

箱の中と外、時間は一緒? 

「一緒に決まってるじゃん!」と元気な返事。(^_-)-☆ 

「じゃあさ、 浦島太郎の玉手箱は?」

「ロケットで宇宙に行って帰ってきたら時代がちがってたってマンガあった。」

漬物は? 冷凍は? 「石油は箱の中で変化したんだ! 土という箱の中で」

なんてね、広がりだしたらとまりません。

そろそろ、作文にしよう!

みんなの大事な箱は何?

え~? 白い紙に向かってしばし、考えている子供たち。

「家族のこと」「コロナででられない県のこと」「本が心の箱」「貯金箱には夢と金と欲望」いろいろな箱がそろいました。

具体物から、どんどん想像すると楽しいものが生まれます。

ところで、私の大切な箱はなんでしょうね。

いままでの人生で、隠したいものがいっぱい入った「箱」かなあ。それ、早く捨てないとまずいかも。

         f:id:mayyuu2358:20210209151055j:plain



 

 

節分がすぎたら

 あっという間に一月が行ってしまい、二月です。

節分をさかいにして、春! ということですね。確かに、「日差しはとてもまぶしくなったよね。」と朝の散歩で感じました。

で、そう言ったら、「それ、年のせいでまぶしくなったんでしょ。」 という返事が返ってきました。

そうです。我が娘。ほんとこれが鬼ですよ。

身近な鬼は身内です。しかし、あっさり、的をえているの確かかもしれない。

節分がすぎればそろそろ、雛人形をだそうかな。一年間、くら~い箱の中で

じっとしていた、内裏様とお雛様。そう思って出し続けて○○年。

娘がお嫁に行くまでは……と思っていたら○○年。

こうして、二月が進みだしました。

今日は三月並みの気温でしたが、明日からはまた寒波とか。

三寒四温といいながら、やはり春という言葉はあたたかい。

散歩の途中にいつも通りすぎる、お庭の沈丁花は硬いつぼみをつけています。

あとひと月ほどしたら、あの香りが漂うんだよねと思いながらまぶしい光と青い空を

みあげながら、わんこと散歩の毎日です。春よ来い。

月はながめるもの?である 山本夏彦

今年は毎日、毎日、コロナ関係のニュースが満載でした。明るいニュースに飢えている中、「鬼滅の刃」の大ヒットはジャンプするほどうれしいニュースでした!

そしてそれに続いて「はやぶさ2」号の快挙は、明るい日が差し込む気がしました!(^_-)-☆

 人類の幸福に貢献する宇宙への開発……ということに「うんうん」と言ったものの

ちょっと、考えてみました。

 宇宙、身近なところにあるお月様。満ち足り、欠けたりして何となく懐かしい気持ちで見上げると、暗い夜空に輝く月はほんとうにきれい。

 もともと月にはうさぎがいるものでした。日本、韓国、中国、東南アジアでもこれが主流でした。

 それを徹底的に打ち砕いたのは1969年のアポロ有人月面着陸です。

そこから一気に宇宙への希望が増したように思います。実際、日本の大企業でもJAXAと組んで月の基地の建設のための素材の研究を始めています。

 月・これはロマンがあります。多くの歌人は月を詠み、先人は暦をつくり、かぐや姫は月に帰り、人々は一年のうちに月をみる行事を多く行いました。電気のない暗い昔に煌々と輝く月はいまよりもっと存在がありがたかったことでしょう。

 宇宙への開発が人間の幸福に貢献する!と科学技術の専門家のかたは言います。

でも、夜道を歩いて見上げる空に輝く月や星は日ごろの私たちにやすらかな気持ちをくれます。これも幸福。

 コラムニストの山本夏彦氏は「毒言独語」のなかで「月はながめるものである」と

書きました。

 「宇宙開発とウサギの月、あなたはどっちの幸福がいいですか?」と

課題にしてみました。どんな意見がでるかな~と楽しみにしました。

 「今の地球の人口や移住を可能にする宇宙開発は人類に幸福をもたらす」

「宇宙への旅行より、ながめる月が身近な幸せ」などなど、みんなの意見は半々くらいでした。

 そんなとき、いつもはあんまり、口を開かない女の子が一人、ポツンといいました。

「でもさ、月も星も太陽も地球のためだけにあるんじゃなくてさ、だれのものでもないよ。」

 そのとたん、ちょっとシーンとしたクラスでした。

海の生命が陸に上がり、アフリカで生まれた人類が世界へ進んでいったように広がっていこうとするのは生物の性なのかなあとみんなが帰ったあと、課題がどんどん展開したことに思いを巡らせていました。

空の青 東田直樹

12月に入って急に寒さが増してきました。

この時期、寒くっても換気は大事です。窓を開けてドアを開けて暖房を強めにして

「寒くない?」と声をかけながら、授業を始めます。

 

今週は「空の青」の読み取りです。このお話の登場者はミミズとカラス。

 

ミミズにとって「空の青」って何だかわからない…。

毎日カラスが木の上で歌う歌は「空は青、雲は白、そしてカラスは暗い黒」です。

ミミズはそれを聞いていて、どうしても空の青、雲は白、カラスは黒が知りたい

と思うのです。ある日、ミミズは土から出てきてカラスに聞いてみます。

カラスはミミズの目が見えないことがわかりませんでした。だから、初めは

大笑い。「空の青って上見たらわかるだろ!」という具合。

ミミズは空を見上げて、温かい光が体にあたること、風がやさしく吹くのを感じます。

「あ、これが空の青かあ。」そして、ふんわり木の葉が落ちるのを感じて「これが雲は白」と思います。でも、カラスの黒は?

それをカラスに聞いたとき、カラスは急に怒り出す。「お前に私たちの気持ちがわかるか!」

襲い掛かるカラス。でもそのときカラスはミミズの目がみえないのを知るのです。

一羽のカラスがミミズを背に乗せて、空の散歩に連れ出します。

散歩から帰ったミミズは「空の青も雲の白もいいけど、カラスが断然すてきだね!」

カラスは胸をはって飛んでいきました。

 

このお話、ざっと簡単にいうとこんなところ。かわいくて私は大好きです。

カラスとミミズのちがい、みんなに聞いてみました。

 

「飛ぶ」「足がある」「虫を食べる」「大きい」「集団でいる」 などなど。

「地を這ってる」「足がない」「目がない」「いつも一匹」

 

そんなことを挙げてから、でも、いっしょに感じた空の青、雲の白ってどんなことだろう。

「わかりあえたのかなあ。」 「なかよくなったんだ。」 「カラスもやさしい、ミミズのことがわかったから。」「食べちゃうかと思ってどきどきした。」

「空の散歩いいね、飛びたい」「ミミズってさ、気持ち悪いけどかわいいかもね」

 小学生たちの意見はこういったところでした。

これが中学生になると、

「私、ミミズだなと思った。笑われてるもん、いつも」

「カラスだな、私は。だって、友達あんまりいない。なんか、わかってくれないことが

多いし…」

などと自分に落としこんできます。もちろん、前向きな意見だって出ます。

「違いを知ると、分かり合えると思う。」「受け入れないと近づけない。だから

知るってことが大事。」など

 

 こういうことが言いたいのだよ、このお話。なんていわなくても何か、感じてくれたことを書いてもらいました。

 今度、カラスを見たときに親しく思うのかしら。そんなことを思いました。

 

 

 

 

 

 

落ち葉の旅

急に寒くなってきました。風が冷たい! 外にでるとすれ違う人もすっかり冬の

服装になっています。季節はもっと緩やかに変わってくれないと戸惑います。

公園の楓はすっかり、色づいて道を彩っています。

 秋は深くなりました。葉がすっかり落ちないうちに少しひろって持ち帰ります。

今回はこれが課題! 

 色々な色の葉を集めてきました。教室でみんなに見せてみました。穴のあいた桜の葉、濃い赤の楓、好きなものを一枚えらんでもらいます。

 春に小さな葉だったものが、夏に大きくなり、虫にもすこしかじられ、秋になると

落ち葉になる……

 落ち葉の旅ですね。選んだ葉っぱの旅を考えてもらいました。葉っぱの一年が

どんなだったのか、想像してもらいました。

 葉っぱはコロナ関係ないね~、自由だったね~と言った人もいました。

手に取った葉の描写もしっかり書いてもらい、そこから葉の旅を創作しました。

なんでもない葉ですが、こどもはいろいろ、思うことがあるようです。

一人一人、いろいろなお話ができました。

 

      f:id:mayyuu2358:20201111163736j:plain     f:id:mayyuu2358:20201111163804j:plain