mayyuu2358のブログ

日々の教室をおもいつくままに書いています

雨のあと

菜種梅雨なんでしょうか。よく降ります。雨のあとはきっと春が近づいてくるなと

思いながらベランダの植木に落ちる雨が葉をゆらしているのをじっと見ていました。

 次の朝、散歩に出かけると景色が一変です。きのうまでの茶色の地面は緑色に

変わっています。まさにover night! 

 遠慮がちにちょっとだけ芽をだしていた、はこべやいぬのふぐり、ぺんぺん草が

ぐんとみずみずしく、伸びています。とくに! キツネのえんどうの伸び方はすごい!! 一番存在感を主張しています。もうすぐにでも紫色の花を咲かすでしょう。

 ここのところ、心が滅入ってしまうような毎日です。ニュースは悪いことのほうが受けるためか、マイナスなことばかりを強調する。

 でも、春はそんなこと、おかまいなしにやってくる。そんな自然をみていると心がほっとしています。鮮やかな緑、明るい花びらの色、あたりに漂う水仙やヒヤシンス、沈丁花の香り…… 

 わたしも自然の一部なんだなと気づきます。ずっと昔から、私たちは自然の一部。

一緒にずっと生きてきたんだとこんな時だから気づかされました。

 多分、これからもずっと自然と一緒でいたい、どうしたらいいかなと考えています。

今日はまた、雨。明日は一段と緑が元気になっているでしょう。

 

 

 

ゴッホ オーヴエルの教会 

ちょっと久しぶりに「絵」からの読み取りに挑みました。

今回はゴッホの「オーヴェルの教会」 絵から自由に想像することではなく、絵のなかの物・人・場・色彩・構図に注目します。

 時代はいつ? 場所はどこ? 天気は? 教会の色・形はどうしてそうのように描かれているのかなど、を考えてみました。

 「なんか、そんな感じ」ではダメです! 「なぜ、そう言えるのか」を根拠をしめしながら述べてもらいました。

 明るさと暗さの対比の意味を「不安」と読んだ人がいました。

ゴッホの生きていた時代を調べてから教会の立ち位置を考えてみた人もいます。

季節は春・秋と別れました。人物の服装と草の色で意見が分かれます。

みんなの意見はたくさん出ましたが、今度はそれを文章に起こすのに苦労していました。

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 「絵」は苦手だなあといいながらも、一枚、二枚目と書き進んでいきました。

こうして、一枚の「絵」にじっくり向き合うことは描いた人との対話です。

今度、美術展に行ったときにはそんなふうに絵と向き合う楽しみがあるといいね。

 

あの日のわたし

新しい年が始まりました。といっている間にもう、二週間です。

新年最初の課題は、とにかく楽しみたい!

みんなには、スクリーンに映った冬休みの一場面を再現してもらいました。

スクリーンの中にいるのは、自分。それを見つめる今の自分。第三者の目になって

その日、その場所のことを今までの描写の腕をつかって書いてもらいました。

だから……、「私は~。」「ぼくは~。」はダメ。お母さんはもダメ。「あやなは~」「ゆうきは~」で書きます。

そして、場面は5分から、最大ゆずって30分くらいまで。

いつものように、「寒い」「つめたい」「うれしい」「言った」はしぐさ、表情、で。

「時」は明るさ、光、鳥の鳴き声などなどであらわすこと。

これが条件でした。

 やはり、お正月が人気第一でした。低学年はお年玉、初もうで。これが、中学生になると、友達とすごしたことが一番になります。だんだん、大人になるのですね。

お年玉のポチ袋のもようをていねいに詳しく描写したり、玄関から出迎えてくれる「祖母のちえこ」の様子だったり言葉を選んで書きました。

ほんの、一瞬のことを原稿用紙に一枚以上、それでも足りない位に書いていました。

お年玉をもらった途端、帰りのドアの重さが軽くなった!ことでうれしさを表した子もいました。

ホテルでいとこたちとのトランプ遊び。ベッドまで「くまのようにのろのろ」と椅子をはこんで、トトロの絵のトランプをバラバラおとしたり、それをしゃがんでとって、やっと、くばり、さあ、これからゲームが始まる!と結びました。

思い出しているとまた、楽しそうな顔をしながら書いていました。また、つぎのお正月まで12か月。長いね~。

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おめでとう

 

 

 

 

 

今年最後の授業でした。

今年最後の授業は何をしようかと、さんざん迷っていました。いつもいつも、何にしようかと迷いに迷うのですが……。

どのクラスでも、つまりどの学年でも取り組めてしかも、今年のしめくくりにピッタリの課題。

10分作文を三題。これにしました。

10分作文ね~というと、子供たちは「わーい」と言っています。三題ね~といっても「うん、うん。」と言っています。

30分でかけちゃうぜ!とおもっているんですよね。(^^♪

全部の手の内はみせません。まずは、一題目から。

「月」これです。これから思い浮かぶものを挙げていってね~。

うさぎ、かに、引力、クレーター、月食、マル、だんご、ロケット、前沢さん!と出ました。

「だれ?それ~」と三年生。いろいろ出た言葉をホワイトボードに書いていきました。

キーワードをさがして文につなげる。

でも10分で一枚以上を書くこと。途中でつじつまがあわなくなってもいい。急に思いついた話になってもいい。でも最後は「月」で締めることを話します。

 

ストップウオッチを出して、「いい?」「うん!」で始めます。

途中で「はい、一分。」「え~、もう?」「五分」「………」

ペンを走らせる音しかなくなるクラスです。そう、思ったよりも一瞬で言葉が浮かぶのは難しいのです。

「あと、三十秒」「十秒」おわり~。

あ~、つかれた~という顔のみんなです。でも、まだまだ。

 

はい、二題目!つぎは「つかむ」

思いつく似た言葉は?「握る」「える」……   そして反対の言葉はどんなものがあるの?「なげる」「すてる」「おとす」「損する」なんていうのも。

「つかむ」そして、何を? ペン、お菓子、ぬいぐるみ、あ、夢、未来、勝利 出てきました。ひろがっていきます。

今度は前より一行でも多くね。それ、課題。「うそ~」「マジ?増えてくのか」

今度は10分より、ちょっと伸ばしてほしいと最後にへたってきたので11分に。

 

三題目。「交流」

意味から調べて、これも展開しました。

三題目がおわると、みんなぐったり。「ほら~、簡単じゃないでしょ。」

でも、やりおえたあとは

「手がいたくなったわ」「頭、つかった~」と疲れた割にうれしそうでした。

 

今年もこれで、おわりです。

課題を考えて、うまく乗ってきてくれた日、ぜんぜん、反応が悪かった日。

描写、視点、生活文、創作文、読解。

もう一度、みんなの顔を浮かべながら、今度はもっとしっかり、反省点を見つけて

来年に臨みます。

一月に受験がある人も、ない人も楽しいお正月をすごしてくださいね。

野ばら 小川未明

最近の授業では、「野ばら」を課題にしました。

小川未明の本を読んだことのある子はいなかったのですが、短いお話でもあり、小学生から中学生まで、思い切って取り組んでみました。

未明は、第一次・第二次の戦争を体験しています。今の私たちや子供たちの知らない戦争をどんなふうにとらえていたのか、その一端がうかがえる作品だと思いました。

始まりの場面は春。みつばちの羽音、あたたかい日差し、野ばらの香り……。

その国境の田舎が目に浮かぶようにおだやかな書き出しです。

まず、読み上げました。そして気になる言葉、なぜだろうと思った箇所に印をつけるように言いました。

大きな国と小さな国。その国境を守る老人と青年の友情はおたがいの国の戦争でひきさかれてしまいます。

・国境ってなんだろう。

・敵と味方とはどういうことなのか、だれがそれを決めるのか。

・都で起こった戦争などこの二人には少しも見えず、聞こえなかったのに青年はどうして戦争にむかっていったのか。

などなど、キーワードを書いて、みんなで意見を出し合いました。

 

悲しいけど戦争はなくならない。青年は味方を助けに行ったけれど、助ける人と殺す人と両方いたのだろうな。戦争が始まったことを知らなかったほうが幸せだった。

意見の後は作文です。きれいな文章だけど、重たい内容にみんなしばし、「難しい!」

「感想じゃなくて、みんなの意見を書いてね。」と促しました。

ここで起こったことは、昔だけれど今はどうなんだろう。未来を考えるのは人間だけだからみんなはどうしていけばいいのだろう。そんなことを話しながら、コトコト書いて

行きました。

未明の作品はいつも、おわりがちょっと寂しいものが多いです。

今、子供たちがこれを読んで、あと何年かしてまた、読んだとき、そしてまた何十年かして読んだとき、受ける言葉は違っていると思いながらみんなのペンの音を聞いていました。

 

秋を見つけたこと

 10月第一週の課題は「秋をみつけたこと」でした。

とはいえ、まだまだお昼は暑さが残っています。やはり、みんなの反応は「え~、」

でした。

でも、それでも変わってきたことはあるはず! 見えるもの、聞こえるもの、感じるものを順にあげていきました。

どんぐりがあった。レストランのメニューバーが秋バージョンだった。

セミがないてない。かわりにうるさい、何だか知らない虫がリーリー言ってる。

朝、ちょっと寒いな。塾の帰り、あたりが暗い。そうだ!はっぱが秋のにおいだ。

え?夏とにおいちがう? うん、なんか落ちつくにおい。なんだろう。

赤とんぼがさ、校庭でめっちゃ飛んでた。500ぴきくらい。

それ、ちょっと多すぎでしょ。いや、一階から三階までいっぱいだったもん。

ある、ある。気づいたらみんな、競争で出してきた。

たしかに今年は、いつまでも暑いです。季節がなくなってしまうのではないかと思うくらいです。

でも、やはり自然は確実にかわっていきます。

このごろの子供たちはいそがしくって、そんな変化に気づいていないかもと思いましたが、ちゃんと見て、聞いて、感じていました。

じゃあ、みんなの秋を文にしようよと、公園でひろったさくら、かき、とちの落ち葉のうち、好きなものを選んでもらいました。そして、それを描写してもらいました。

かたち、いろ、おおきさ、とくちょう、そして、その後で作文に移ります。

持って帰っていい?はっぱ。というのは、低学年の女の子。

いらないよ~。と男子。

それぞれ見つけた秋をていねいに作文に書いていきました。

みんなが帰るともう、すっかり暗くなっていました。そうなんだ。秋だから。

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赤ずきんちゃんのお話

今週の中学生クラスは昔話から「赤ずきんちゃん」の話を取り上げてみました。気になっていたお話の一つです。

 

かわいい女の子のお話ですが、この話は実はとても切り込みどころが

あります。あまりにも簡単にだまされる赤ずきんちゃんに同情を持てなかったという、記憶があります。さらに、オオカミがおなかを切られるところ、なんとなく、あわれに思っておりました。この最後の部分は

あとからつけたものだそうですが……。

            参考(文章力入門:宮川俊彦

素直で、疑いを知らない「赤ずきんちゃん」は森で出会ったオオカミに

聞かれるままに、なんでも答えてしまいます。どこに行くのか、何をもっていくのか、どうしてそこに行くのか、などなど、全部です。

その結果、

オオカミは先回りしておばあちゃんを食べてしまい、おばあちゃんになりすまして「赤ずきんちゃん」を待ちます。もちろん、赤ずきんちゃんも食べるために。

 

この会話は、このお話のポイント、とても有名なところですよね。

「おばあちゃん、どうしてそんなに大きな目なの?」

「お前をよくみるためだよ。」

「おばあちゃん、どうしてそんなに大きな耳なの?」

「お前の声をよく聞くためだよ。」

「おばあちゃん、どうしてそんなにおおきな口なの?」

「お前をたべるためさ!」

ここで、赤ずきんちゃんはおかしいと思いながら(多分)も、深く聞かずに

すぐ次の質問に入ってしまいます。ここでしっかり、追求すれば

おばあちゃんではないとわかるかもしれません。

 

「ねえ、君、何が好き?」「バナナ」「ふーん」

「これ、何?」「シャーペン」「ふーん」

「夏休み、どうだった?」「ふつう」「ふーん」

これでおしまいと

いうのに似ています。どうして?なぜ?どこが?と聞けば、もっともっと色々な全体が見えてくるはずです。会話って相手を知ることにもなるのではないでしょうか。

それで。

 

みんなにここで問題を出しました。

 

赤ずきんちゃんが家からおばあちゃんちに行くまでをあなたの人生と思ってみる。

無知そのものの赤ずきんは、きみかもしれない。

オオカミは人生で現れる敵。どうしたら逃げられるか。

 

正直であることはいつの場合も正しいのか。

聞かれるままに情報を話してしまう危険さ。

情報を深く調べずにすぐ、信じてしまう危険。

特に最近ではSNSで流される情報は疑ってみて、ちょうどいい。

 

ほら、すぐsiriに聞いたり、ググっておしまいってあぶない、あぶない。

 

今回、みんなは「むずかしい~~!」「今までで一番!」

と言って考え込んでいました。

 

「生きていくには正直だけでは、ダメ!時には悪知恵をだそう」

「オオカミは賢いのであって、全然悪くない」

「ぼくは、いつもテストのまちがいを追求しない!やりっぱなし。赤ずきんだ~」

「敵をしろう!ライバルの弱みをみつけるぞ」

などと過激な意見、反省意見も出てきました。

流されるままに過ごしがちな毎日ですが、昔話は、かわらない人間の姿を写し、警告します。

じっくり、読んで「あー、面白かったあ」から「なんでだろう」「ここが変じゃない?」

に行きたいと思います。